歯科医は本当に過剰か?

 しかし、多いとはいっても、「コンビニより多いから過剰だ」というのは感覚でしかないものです。歯科医の数の適正値が実際どれほどなのかは、分からないのです。超音波スケーラー

 例えば、人口あたり歯科医師数をOECD(経済協力開発機構)のデータで見てみましょう。

 日本の歯科医数は人口1000人あたり0.81人。先進諸外国を見ると、ドイツでは同0.89人、米国では0.6人。日本の歯科医が飛び抜けて多いというわけではありません。現に米国では歯科医不足が叫ばれているという話もあります。口腔内カメラ

 加えて、海外では、定期受診率やデンタルフロス(歯間ブラシ)の使用率が日本より高いともいわれています。素直にこのデータを取れば、「日本で歯科医師過剰」ではなく、「日本人はもっと歯科医に通うべき」といえるのかもしれません。

 日本国内でみると、人口あたり歯科医数に地方による格差があります。歯科医は全国にしっかり散らばっているわけではありません。東京都などの都心に比べると、地方ではとても少なくなっていて、田舎で歯医者が不足している可能性があるのです。

 もっとも、「日本人は自分でしっかり歯磨きをしているから定期受診率が低い」という論理も成り立ちます。歯科医師をどうしていくかという問題への議論は、さまざまな事情を多様な視点から考慮してなされる必要があるでしょう。

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