コンビニより多い歯科医院 利益第一主義で業界のレベル低下
歯科治療を巡るトラブルが全国各地で続出している。2月23日、治療が不要な健康な歯を、本人の同意を得ず不必要に削った疑いで、岡山県の50代歯科医師が傷害容疑で逮捕された。 歯科レントゲン
この歯科医は、過去にも同様の事件で起訴されており、今回の逮捕は3回目。同様の被害を受けたという問い合わせも70件以上寄せられているという。昨年7月には、福岡県の小児歯科医院で、局部麻酔で虫歯の治療を受けた2才の女の子が、低酸素脳症で死亡する事故も起きた。 家庭用・歯科用超音波スケーラー
国民生活センターによると、全国の消費生活センターに寄せられた歯科治療に関する相談件数は2007年度の2152件から2016年度には2952件に増加。相談の中には、治療時の歯科医の判断ミスで長年体調不良に悩まされた話や、医療器具の使い回しを指摘する声などがあった。
こうした歯科医のミスや怠慢が増加する背景には、業界をとりまく環境の変化がある。2010年以降、全国の歯科医の数は10万人を超え、歯科診療所数も増加の一途を辿っている。全国のコンビニ数は約5万7000店(2016年度)なのに対し、歯科診療所の数はこれを大きく上回る約6万9000軒にのぼる。
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