「突破力」攻めの姿勢崩さない
横須賀市小川町に新附属病院を完成させ、新たな一歩を踏み出した神奈川歯科大学の進化が止まらない。東京都北区にある東京歯科衛生専門学校の経営権を取得して、横須賀、横浜、東京をつなぐ新戦略を打ち出す。2018年のスローガンに「突破力」を掲げ、攻めの姿勢を貫く同大の鹿島理事長に将来構想を聞いた。 歯科技工用技工機器
専門学校取得、新職種を創生
─昨年は、創立100周年記念式典、新附属病院の完成、東京歯科衛生専門学校の事業継承(2019年4月に正式移行)とこれからの大学の方向性を示す3つの大きな動きがありました。 歯科レントゲン
「本学は昨年、創立107年を迎えました。本来であれば(記念式典を)節目の年に開くべきでしたが、大学の存続さえも揺るがせた不祥事の直後で、その時期ではありませんでした。2010年に理事長に就任してから再建に乗り出し、リストラや学校改革を打ち出し、なんとか経営危機を脱することができました。復旧・復興を目に見える形で内外に示したのが、100周年の記念式典であり、新附属病院の完成です。新たな発展基盤をつくる1年でありました」
─専門学校経営もそのひとつでしょうか。ただ、18歳人口は大幅減少が叫ばれており、教育ビジネスは難しい問題をはらんでいます。
「人口減少は時代のすう勢であり、避けられませんが、ビジョンと戦略があれば打ち勝つことができると考えています。そのひとつが新しい職種の創生。美容師と歯科衛生士または美容師と看護師のダブルライセンスを持った職業人を新たに誕生させることはできないかと考えています。『明眸皓歯(めいぼうこうし)』という言葉があるように、澄んだ瞳と白く整った歯が美人の要件。美を追求すると外形だけでなく、歯と体の健康といった内面の部分に行き着きます。そうしたニーズを予見して、幅広い角度からトータルで美を提案できる人材を育成するのです。美容専門学校も連携に関心を示しており、他に先駆けて具現化させたいと思っています。新しい職種という文脈で付け加えれば、ペット産業の拡大とともに、口腔に特化した動物看護師などもこの先求められていくでしょう。いずれも今は存在しない職業ですが、社会構造やニーズは絶え間なく変化しています。口腔医療という軸足を置きつつ、新領域やビジネスの空白地帯を開拓していく挑戦を続けていきます」
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